無事是名馬達の生命力と超良血馬の期待値。

爆サイコラム

先日話した、オグリキャップの母は、ホワイトナルビー。
彼女は生涯15頭の仔を産み、15頭全ての馬が競走馬となり、15頭全ての仔が勝利を挙げた、無事是名馬を地で行く名牝。

一方、偉大なる父”サンデーサイレンス”に母が”ダンシングキイ”とくれば、ダビスタ世代には一度はゲームで手に入れてみたい繁殖牝馬の代表格。

ダンシングキイは、エアダブリン、ダンスパートナーと重賞戦線を賑わす優秀な仔を次々と中央競馬のターフに送り込む中、サンデーサイレンス産駒代表の一角”ダンスインザダーク”の全弟として期待された”キングフラダンス”というビックリする程弱すぎる?良血馬がいた、、。

彼は2戦2敗の全て一頭も抜かずのシンガリ(最下位)負け。
その後早々に引退、。

すぐに結果を求められる厳しい競走馬の世界、、
今では更に未勝利戦が終わると、淘汰されゆくのが常。

しかし、過去にキングフラダンス並みに弱い一頭の馬がいた、、。
未勝利戦が終わった秋にデビューしてダート戦で200mは離されての11着。

ダントツのシンガリ負け、、
続く未勝利戦!芝に挑戦も14着、、。

やはり、2万頭の同世代の中ダントツ最下位の馬がいた、、。


彼の名は”ダイユウサク” 


父は、ノーザンテーストを破った”ノノアルコ”(ヒシアマゾンの母を残す)
しかし、タイムは、2分00秒丁度とまあ遅い、、

あれ、、?

あの超良血馬の ”キングフラダンス”は、最下位ながらも1分55秒7か、、、


ん?

本当はダイコウサクと言う名前で、書き間違えた逸話もある
彼よりかなり早いやん、、

anyway…

なんとか引退を免れた、ダイユウサク君は余裕で
ブッチギリに弱いのにのんびり休養を取らせてもらっていた、、。

明けの春、、ダートで逃げて当然の連敗も、、、
10番人気で迎えた重馬場ダート戦でいつも通りに、前目でね、、、

え、、?

ビックリの始まりの3馬身差で圧勝、、。

で、翌月の芝の重馬場で熊沢騎手に乗り替わりから、、
彼の才能が爆発する、、。

芝転向で6戦6連対!まさかの4勝。

その後、今で言う6歳の冬、、、伝説の有馬記念!
熊沢騎手を背に最後方から追い込んだ彼は、、

最強馬メジロマックイーンを抜き去った、、。

史上最大の番狂わせと言われた有馬記念でのダイユウサク

天皇賞でトウカイテイオーを最後方からゴボウ抜きした、
大崎騎手のレッツゴーターキンも6歳の秋、、。

生涯断然のスピードのあったサイレンススズカも、、
たった一度のチャンスに賭ける馬も人も無事是名馬。

長い年月をかけての遺伝力と生命力と関わる方々の汗と涙の結晶があって
華やかなダービー、凱旋門賞だけが競馬ではないのだなと、、。


私は、前田晋二オーナーとの出会いにて、
2012年のキズナの佐藤哲三さんとのデビュー戦から見させていただき、、、

フランスの地で、外外とキズナが周らせられたレース後に、、

”それでも圧勝で勝つくらいに”と言った悔しさ全開での
佐々木晶三先生の言葉が、最近、パリオリンピックを見てふと蘇った。

前田晋二オーナーがパリでの最後の夜に、、

”達樹君、キズナの仔でまた挑戦する時にまたパリに来よう”

と話して8年後、、

フォア賞をクリスチャンを背に勝利するも
不可思議なバルザローナ騎手への乗り替わり、、。

それでも、、と。

約束通り僕はコロナ禍もあり、、
ぼくは一人ディープボンドの旗を振り、ロンシャン競馬場に立っていた、、。

クリスチャンデムーロ騎手とディープボンド

翌年、前田晋二オーナーは挑戦し約束通り僕とパリの地にいた、、。

約2週間前からシャンティイに乗り込み、、
キズナの仔 ”ディープボンド”と前田晋二オーナー、大久保先生、谷口さん、
角居君、野中さん、川田騎手と共に豪雨のロンシャンまでを全力で闘った、、。

怪我をしない強靭な肉体を持つ生命力と関わる方々の情熱が、、
ダイユウサクもレッツゴーターキン、、

そしてディープボンドにもやはり伝わっているんじゃないかと、、

たった一度のチャンスを狙う、、

彼自身の最後かもしれない秋の競馬がスタートする、、。