九份 ― 山と霧に包まれた、台湾の小さな街

台湾北部の山あいにある九份。
名前を聞くと、赤い提灯や石段の写真を思い浮かべる人も多いかもしれません。
台北から日帰りで行ける距離なのに、どこか別の場所に来たような感覚になる街です。

老街 ― 九份らしさが集まる場所

九份に着いて、まず歩くことになるのが九份老街。
細い通りの両側に、屋台や雑貨屋、甘いもののお店がぎゅっと並んでいます。
芋圓、臭豆腐、タピオカミルクティー。台湾らしい食べものが一気に集まっていて、あれこれ考えなくても、自然と足が止まります。

高台の甘味 ― 阿柑姨芋圓

九份といえば、やっぱり芋圓。
中でもよく名前を聞くのが 阿柑姨芋圓 です。タロイモやサツマイモで作られた芋圓は、
甘すぎず、もちもちした食感。中に入ってる氷の粒は大きめです。ここのお店は高台にあるため九份の絶景の景色を眺める点もおすすめポイントです。

茶樓で過ごす、静かな時間

九份には、いくつかの茶樓があります。
中でも有名なのが 阿妹茶樓。ここのお店で食べられる黑糖麻糬(黒糖味のもち菓子)は
日本の「きなこ餅」に近い食感の黒糖風味の台湾風もち菓子で餅の食感は柔らかく美味しいお茶ととてもよく合います。人気店ですがお茶は何度も注いでもらえて、急かされる感じはなくゆったり過ごすことができます。

路地と階段 ― 老街の外側

九份の面白さは、老街から少し外れたところにもあります。一本横道に入るだけで、
急に人の声が減って、静かな階段が続きます。洗濯物が干してあったり、猫が寝ていたり。
さっきまでのにぎやかさが、嘘みたいに静かになります。老街の外側もゆっくり散歩する時間もとても楽しくておすすめです。

まとめ

九份は、天気や時間帯によってまったく違う表情を見せる場所です。
晴れの日のにぎやかさも魅力ですが、雨に濡れた石段や提灯の灯り、霧を含んだ空気がつくる景色も記憶に残る美しさがあります。また、訪れる時間帯次第で印象は大きく変わります。
午前中の比較的静かな九份は、街の景色をゆっくり味わえる貴重な時間。人が増え始める前にお茶を飲み、歩き、眺めるだけで、この街の良さは十分に伝わってきます。
九份に行く時に忘れない方がいいことは雨具と歩きやすい靴を準備して、時間に余裕を持って訪れること。
天気に左右されながらも、九份はどこを切り取っても絵になる街です。