ChatGPTって名前、最近よく見かけると思います。 でもこの半年で、かなり空気が変わってきたなと感じている人もいるんじゃないでしょうか。
「なんか、前より自然に話せるようになってない?」 「文章、けっこううまく書くな」
そう、AIはここにきて、急に「人間らしく」なってきています。
ChatGPT自体は2022年から登場していました。 でも、その頃はまだ「なんかすごいけど変な答えも多い」みたいな存在でした。
それが今では、ちょっとした雑談や相談もできるし、場合によっては人間より気が利いたことを返してくる。 冗談も通じるし、話の文脈もある程度理解してる。
実際、先日テレビニュースでも話題になった、「ジブリ風」の画像を自動で作れるAIツールが登場して、 「試しにやってみた」という人も多いんじゃないでしょうか。
あれも、ちょっと前までなら考えられなかった技術です。 「言葉を入力するだけで、それっぽい絵が勝手にできる」なんて、ほんの数年前はSFだったはず。
じゃあ、なんで急にそんなに賢くなったのか?
その理由のひとつが、「たくさんの人に使われたから」なんです。
いまのAIって、ただプログラムされたものじゃありません。 毎日世界中のユーザーがいろんな質問を投げかけて、答えを評価して、フィードバックを送り続ける。 その繰り返しの中で、AIは少しずつ「人間の好む答え方」や「共感の仕方」を学んでいく。
つまり、「人間が育てているAI」なんです。
言い換えれば、「使われれば使われるほど賢くなるループ」に入ってる。
この構造って、ちょっとSNSっぽいところがありますよね。 投稿が「いいね」で育つように、AIの答えも「使われ方」で変化していく。 しかもその速度がめちゃくちゃ速い。
で、ここで本題です。
でも、あいつ本当に「俺たちのこと」わかってんの?
試しに「彼女にフラれた理由がわからない」とか「地元で評判悪いやつの話」とか、 ちょっと“爆サイっぽい話題”をぶつけてみると、 なんかピントずれてたり、あたりさわりないことしか言わなかったりするんですよね。
「それ、お前のことだよ」とか「いや、それな(笑)」みたいな、あの感じ。 「空気」や「間」みたいな部分は、まだあんまり得意じゃない。
たとえば、爆サイでよく見る言い回しとか、 「草」や「まじそれ」「なんかワロタ」「おまえ誰だよ」みたいなフレーズ。 ああいうの、まだAIは本質的にはわかってない気がするんです。
でも、逆に言えば——そこに「これからの可能性」があるのかもしれない。
爆サイって、ちゃんと読むとめちゃくちゃ「生きた日本語」の宝庫なんですよね。 テレビのニュースじゃ出てこない言い方、 誰かの感情がむき出しになってる一言、 酔っ払った深夜の本音、 言葉にできない気まずさをなんとか文字にしようとしてるあの感じ。
それって、AIにとってはすごく貴重な「語用論データ」になる。
OpenAIがRedditと提携したように、 もし今後、AIが爆サイみたいな掲示板のデータを学んだら、 きっと「日本語の地声」がもっと分かるようになる。
——と、ここまで語っておいてなんですが、実は前回のブログ、8割くらいAIが書いてます。
僕がテーマや骨子だけ渡して、ChatGPTに「爆サイで読まれるように書いて」って頼んだら、 文体や構成を整えて、けっこう自然な文章を仕上げてくれたんです。
つまり、もうAIは「そこそこ読ませる文章」くらいは普通に書けるようになっている。でも、まだ「ズレてる」「なんか惜しい」。
そのズレを埋めるのが、僕たちの言葉なのかもしれません。
爆サイの中にある、本音と冗談と悪ノリと優しさが混ざった言葉たち。 それがこれからのAIの「素」になっていく。
それって、ちょっとだけ面白くないですか?また書きます。